投資知識

米国株の投資銘柄を決めるときに見るべき指標3選

今回は「米国株の投資銘柄を選定するときにどの指標を見たら良いか」をまとめておきたいと思います。

指標の一覧は以下です。

  • トータルリターン(過去5年平均)
  • 配当利回り(今年度予想と過去5年平均)
  • 連続増配年数(または非減配年数)

順番に解説していきます。

トータルリターン(過去5年平均)

トータルリターンとは、「投資から得られる総合的な収益を表す指標」です。投資期間中の価格変動による損益(キャピタルゲインまたはロス)と、配当やインカムゲインなどの分配金を合わせた総合的な収益率を指します。

計算式は「トータルリターン = (最終的な資産価値 – 初期投資額 + 配当や利息収入の合計) ÷ 初期投資額 × 100(%)」で表すことができます。「最終的な資産価値 – 初期投資額」の部分がキャピタルゲイン、「配当や利息収入の合計」がインカムゲインです。

高い配当利回りを得ることが目的とはいえ、株価自体が大きく下落している銘柄に投資してしまってはトータルで資産がマイナスになってしまいます。

この指標を見ることで、直近5年間はインカムゲイン・キャピタルゲイン合わせてどの程度収益が出ているのか確認します。

配当利回り(今年度予想と過去5年平均)

配当利回りとは、「株価に対する年間配当金の割合を表す指標」です。

計算式は「配当利回り = (1株当たりの年間配当金 ÷ 株価) × 100(%)」で表すことができます。

株価が上がると配当利回りは下がり、株価が下がると上がる傾向があります。

過去5年間の平均を見ることで、どの程度の配当利回りを継続しているのかの指標になります。減配等があると単年で見た時のここの数値に大きなブレがあるので、その点は注意が必要です。

連続増配年数(または非減配年数)

連続増配年数とは、企業が連続して配当を増やし続けている年数のことを指します。

企業の財務健全性を示す指標の一つであり、株主還元に対する経営陣のコミットメントを表す重要な指標です。配当金は基本的には営業活動で生じた利益から分配するため、安定した収益力と成長性を示唆することにも繋がります。

米国の株式市場では、25年以上連続増配を続けているS&P500の構成銘柄を配当貴族(Dividend Aristocrats)、50年以上連続増配を続けている企業の銘柄を配当王(Dividend Kings)と呼びます。

効果

これらを組み合わせてチェックすることで、企業の成長性、収益性、安定性を多角的に分析することが可能になります。

これら3つの指標がすべて良好な企業は、財務的に健全で、株主還元に積極的、かつ持続的な成長を遂げている可能性が高いです。

高い配当利回りと長期の増配実績がある企業は、より安定した投資対象である可能性が高く、リスクを抑えつつ収益を追求できます。

特に連続増配年数は、企業の長期的な財務健全性と経営の質を示唆します。基本的に保有した株は永年保持し続けたいと考えているため、この指標は非常に重要です。

未来を予測することは困難ですが、異なる市場環境下での企業のパフォーマンスをある程度推測できます。

例えば、景気後退期でも配当を維持・増加できる企業は、経済的なストレスに強い可能性があります。

さらに連続増配企業においては、配当の再投資による複利効果を最大化できる可能性も高まります。

こうした指標をもとに、個別株でのポートフォリオを構築していきたいと考えています。

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